* スターブ教会 *
木造建築の教会です。
スターブとは 「支柱」 という意味で、ヴァイキングが使用していた手法を使って建てられています。
釘などの金属は使用していません。日本で言うお寺などと同じ手法なのかな? と行くまではちらっと思っていたんですが、似て否なるものでした。
簡単にいえばヴァイキングの時代、キリスト教布教を目的に建てられました。
元々の数は三桁ほどあったのですが、今現在に残っている数は30~45ほどになっており、とても貴重なものです。
保存のために元あった場所から野外博物館などに移築されたものや、現代でもそのまま教会として使用されているところなどその保存、対処についてはまちまち。
本物を寄贈→レプリカとして1/1のスターブ教会を作り、元あった場所に置いて観光資源化。というところもあるそうです。
実際に教会として使用されているロブ (発音によってはロム) のスターブ教会見学へ行ったのですが、当日、ミサの最中で中に入ることはできませんでした。
なのでここではこの教会の外観と、リレハンメルのマイハウゲン野外民俗博物館の外観・内装についての写真です。
↓ロブ (ロム) のスターブ教会
ロムのスターブ教会前には元学校が置いてあります。
真ん中の部分はお土産屋さんの入口で、地下部分にお店が入っています。
実際の学校はここから少し歩いたところにあるそうです。
最初、学校の中にお土産物屋さんってどれだけフリーダムなんだ…!!! と衝撃を受けたんですが、勘違いでよかったです(苦笑)
スターブ教会です。結構、大きいです。
周囲は少し低めの石+木でできた垣根のようなものが取り囲んでいます。
そして少し広めの土地にはお墓がぽつぽつと見えます。
実際に現役の教会なので、冠婚葬祭もここで執り行われるそうです。
行った時はミサの途中だったので、↑の入口より中へは入れませんでした。
教会の前には休憩所? のような小さな建物がありました。
屋根の中を見る感じでは、あまり古いものではないようなんですが…どうなんでしょうか。
実際は窓がないのに、外から見ると窓の絵が書いてあるのが可愛かったです。
スターブ教会は鱗のような屋根が特徴的です。
これはヴァイキングの船に見られるものと同じ造りで、彼らの手法がこの教会を作ったことを示す根拠の一つにもなっています。
もう一つの特徴が 「竜の頭」 です。
これはヴァイキングが船に付けて魔よけに使っていたものと同じで、魔よけの意味で教会の屋根に付けられているものです。
もちろんキリスト教の教会なので、十字架も付いています。
↓リレハンメルのマイハウゲン野外民俗博物館のスターブ教会
リレハンメルにあるマイハウゲン野外民俗博物館のスターブ教会です(後ろから見た写真と横から見た写真)
↑右の右端に離れて写っているところが門になっています。
正面です。
ロブ (ロム) の教会と似ていますが、少し小さい感じがします。
特徴であるうろこっぽい屋根や龍頭もちゃんと付いています。
こちらは内部見学が可能だったので、中まで見せてもらえました。
入るとすぐ目の前に祭壇? が見えます。
この前でガイドのお姉さんが解説をしてくれます。
内部は結構色が剥げたり煤けたりしているんですが、出来た当時は綺麗な色彩だったのだろうと想像できます。
祭壇? というか内部の装飾はどれも素朴だけど少しユーモラスがあるように見えました。
褪せてはいるものの、どの装飾品も色々な色が使われています。
なのに、中が少し暗いので、トリ目な自分には少し見辛く、仕方ないことなんですが少し泣きそうでした…折角の見学なのに…orz
想像していたよりも中は狭かったんですが、二階へ続く階段などあって、ひょっとしたら上からも説教が聞けるようになっていたのかもしれません。
登らなかったので、確認はできませんでした。
西洋などで想像する 「教会」 と今回、見学できたこの 「教会」 はまったくイメージが違いました。
不勉強で詳しくなかったのもあるんですが 「教会」 と聞くと、ゴシックというか大理石などで出来ているごついものを想像していました。
でも今回見て回ったのは、とても素朴な、けれど高い技術でできたたてものでした。
ノルウェー以外でもこのスターブ教会は作られていたようです。
けれど他の北欧諸国ではすぐに廃れ、私が最初に想像していたような石でできた教会へと変わっていったそうです。
何故ノルウェーだけにこの教会が残ったのか、は解っていないそうです。
その話を聞いて、ちょっとうきうきしてしまいました。
なんかこういうのいいな…。
← フィヨルド へ移動する / 目次に戻る / 乗り物や空港 へ移動する →
Thanx A Lot.