* スウェーデン 02 *

 

スウェーデンには王様や女王様、王子様など王族の方々がいらっしゃいます。
その方たちのエピソードとか、国民の人たちとの逸話とか。
あ~この人たち、本当に国民が好きで、国民はこの王族が好きなんだな~。と何度も実感しました。

なんとなく漠然と、今の日本における 「天皇陛下や皇后さまと国民の関係」 と同じようなイメージだったのですが。
話を聞いていたら、昔話や落語に出てくる 「お殿様と領民」 と 「天皇と国民」 の間のような関係なのかな? と思いました。
なんにせよ、相思相愛っぽいことだけは解りました(笑)

首都:ストックホルムの半日観光+自由時間でした。

 

↓レセプション・ルーム (鏡の間)

レセプションルーム  レセプションルーム  天井

結婚式のできるところを抜けると、次にあるのはレセプションルームです。賓客用だそうです。別名 : 鏡の間。
↑左は結婚式の方から、真ん中は次のなんにもない部屋の方から撮った写真です。とりあえず細長いのは伝わるでしょうか?
天井にも細かい綺麗な模様。床は少し日本の寄木っぽい? と素人感想。

シャンデリア  鏡の魔法  鏡の魔法

名前の由来になった素敵マジック↑です。
半分だけ作ったシャンデリアが鏡に映ることで丸い一つの完成したもののように見えます。
何が凄いって、このシャンデリア事態凄いんですが、それを市庁舎、しかも迎賓用の部屋に設置していること。
スーさんに惚れた瞬間でした(え)

シャンデリア  鏡の魔法

窓からの景色です。
中庭やアーチ下から見えていた景色が↑更によく見えます。中をうろうろしている間に雨が止んでました。

そしてこの部屋、奥というか入って右手側に黒い柱があったんですが。

壁画  壁画  作者

黒い柱の奥はすべて壁画と窓になっています。
そして壁画に描かれているのは、↑↑の写真で撮った 「窓から見えるストックホルムの町」 の絵です。
つまり窓を背にして座る人にも同じように景色を楽しんでもらおうという意図で描かれているものです。
描いたのは王子様で、彫像になってこのお部屋の目立たない場所に設置されています。

これを描き上げた時、財政難で、けれど王子に無償で絵を描かせて…なんて以ての外。どうする? どこからお金を工面する?
と皆が蒼白で相談していたらおもむろにやってきた王子様。手には領収書。
こりゃ、分割のお願いかな・・・なんて思っていたら王子様、いきなりびりびりと領収書を破いてしまいました。

「自分のいる場所の財政がどうなってるかなんて解ってる。これは形式的な書類でしかない」

結局、無償で壁の絵を描いてくださったという逸話が残っております。
あまりのカッコよさに惚れました。王子様すげー!
ちなみにそのカッコよさに惚れたのは私だけではなかったようで、この逸話が語り継がれているのがその証だそうです(笑)

窓付近  窓付近

ちなみに窓の周辺? も壁画の方はびっしりとフレスコ画が描かれているのですが、もう片方は彫像になっています。
これは本当にぱっつりとこっち側の壁はすべて王子様にお任せ! みたいにしていたためです。
同じ部屋で意匠がぱっつり分かれていて、でも違和感がないというのは本当に凄かったです。

景色  景色

ちなみに、この壁画の方から外を見るとちょうど入口が見えます。蔦のところ。
市庁舎は入口だけ赤レンガに蔦が絡まっているのでとても解りやすいです。
ここから見ながら、お、相手来た! とか見て身だしなみ整えたりとかしていると可愛いな…と思いました。なんだかすみません…orz

 

 

↓なんでもない部屋

部屋  部屋  床

正確にいえば、何もないわけではないんですが 「特に」 何もない部屋と案内されたのでそのまま…(笑)
真っ白い小さな円形の部屋、です。両隣と比べたら、本当に何もないように見えます。
が、部屋の中央の部分 (写真↑右) に立って喋ると声がハウリングというんでしょうか。響いて聞こえます。

壁  壁  つぼ

個人的にこの部屋がツボだった理由です↑。
壁とか天井とかに描かれているものが、なんの統一性もない、本当に好きなものを好きなように落書きしてみました★
のように私には見えて、とても楽しい部屋でした。
まぁ、ガイドブックとかでも流されるような部屋なんですが…なんとなく勝手にお気に入りです。

あと部屋の隅に中国から贈られたという壺があったんですが…近づくなテープ? だけ張って、割れたまま放置されてました(苦笑)
日本ではありえないですね~とか、片付けないんですね~、この呑気さも北欧です。
とガイドさんが言われてたんですが…そうなのか! とちょっとカルチャーショックでした。すげー。

 

 

↓シャンデリアの部屋

シャンデリア  シャンデリア

シャンデリア、もしくは3つのシャンデリアの部屋。
一番奥のシャンデリアの下には一見、クローゼットのように見える大きな木の箪笥? のようなものが置いてあります。
実はこれ、暖房器具を隠していて、そのため、この上のシャンデリアだけ少しゆらゆらしているのです。
ちなみにここのシャンデリアは金メッキだそうです。

如何にこの暖房器具を部屋に馴染ませるか。
真剣に考えた結果、このような形になったそうなんですが。
それを知らない当時の責任者が 「え? 何これ? 邪魔だからのけて」 と言ってしまい、うっかり大ゲンカになったそうです(苦笑)
で、撤去されないようにと掘られたのが、偉大なるノーベルさん。

棚  ノーベルさん

沢山ある人の中、右下の方にこっそりと佇んでおられました。
個人的には↑左の方にいる素敵マントの人が誰か気になったんですが、教えては貰えませんでした。しょぼん。
何だか怪盗ルパン (原作:ルブラン) っぽかったのに…(すみません。怪盗好きです)

絵  椅子  壺

他にもこの部屋、よく見ると何気なくよさそうなものが凄く無造作に置かれているような印象で配置されていました。
ここから黄金の間へと入るんですが、部屋の境目に係りのお姉ちゃんが居て、団体さんでさくさく入って~と、あまりゆっくりできませんでした。
ちょっと残念。
あ、入る時に目があったらにこっと笑ってくれて、お姉ちゃんは可愛かったです(関係ない)

 

 

↓黄金の間

黄金の間  黄金の間  女神

ノーベル賞受賞者の方々の舞踏会会場。
中央に鎮座ましますのはすぐ前に見えますメーラレン湖の女王様です。
左右には西と東のまちを携えています。今は使用時期ではないので、椅子が重ねてあって、絵がすべて見られませんでした。残念。

人生の縮小

最後、少し切れてしまっているんですが…壁の上の方には人生の抽象画が描いてあります。揺り籠から墓場まで。
絵と逆向きの説明文になってしまうんですが…。
揺り籠 → 慈しまれる幼少時代 → 伴侶との出会いや人間関係 → 子供や義務を背負い → 年老いた日々 → 人々に見送られ → やがて天に召される

壁画の終わり

↑見えるでしょうか。
最期はちゃんと天使が描かれています。キリスト教。

ここの絵を任されたのは エイナル・フォルセッツさん。
まだ若い上、絵のトーンが見ていただけるように伝統的というよりも斬新なタッチの方です。
決まった当時、物凄い反対・反発が出たそうですが、出来上がったこの黄金の間を見てそれが絶賛に変わったとか。
いえ、もちろんすべての人が諸手を挙げて。という意味ではないですが(苦笑)

確かに予備知識もなく見たら 「うおっ?!」 となる人が多そうな絵柄だと思ったし、実際一緒だった年配の方は最初 「む~」 という感じでしたが。
細かいところまできちんと描いて (作って) あって、とても綺麗だと私は思いました。

窓  うさぎ  猫

窓枠まで絵が描かれてます。
壁の部分とか、窓とか、結構広い空間にびっしり描いてあるのに同じ絵が一つもない & けれど調和している。って凄いですね。
あと、床に4つ模様が描いてあったんですが、それも一つずつ違う絵柄でした。
個人的にはここの動物絵↑が気に入ったんですが。

人  歴史  竜

↑左の絵に友人は大爆笑してました。足癖悪い(笑)
歴史とか神話とか、描かれているそうです。

そういえば、このホールで受賞者の皆さんが踊られるそうなんですが。
日本の受賞者の方は 「これが一番、難しいよ!」 という人が多いそうです。
そう言われれば、日本はそういう文化とか教育とかないですし、仕方ないですよね(苦笑)

入口  窓  パイプ

↑(左) 黄金の間への入り口。扉のすぐ傍でお姉ちゃんが人を入れていました。この扉、1トンもするそうです。
↑(中) ステンドグラス。決して派手ではないんですが、実際、気づくととても綺麗でした。こういうセンスが自分に皆無なので、心底羨ましいです。
↑(右) 黄金の間から横に付いている階段・通路に出ると、そこがパイプの隠された部分の真下になります。

青の間  出口  出口

二階から見た青の間です。
ちょろっと見えてる階段からこちらへ移動もできるようです。
が、帰りはこの階段ではなく、こちらの門? のある方から降りました。

 

晩餐会用食器  入場証  ボード

後はトイレとスーベニアショップくらいだったんですが。
北欧は水が本当に綺麗なので、トイレの水も飲めるそうで、きちんと飲むため用にコップが用意されていました。

トイレとお土産物売り場の前に晩餐会で使う本物の食器がケースの中で並べられていました。
真ん中あたりに見えるのは、ストックホルムのお土産の定番:ノーベルチョコです。

その先にボードが置いてありました。
北欧に限らず、外国の入場証明書は↑真ん中のようなシールタイプが多い印象なんですが (個人的に)。
いらなくなったやつはここに貼って行ってね。のボードが出口に置いてあって、それを見るたびに可愛いなぁと思います。
自分は収集癖があるので、むしろこの中の違う色を持って帰りたいとか思ってしまいましたが…試しに引っ掻いてみると意外としっかりくっついてました(笑)

 

通路  像  自動ドア

あとこれ…特別ですよ。って言われたので、通常の市庁舎主催のツアーだと入れない場所っぽい感じの口ぶりだったんですが。
ノーベル賞受賞者の方たちの控え室などがある通路です。
写真も撮影可能の場所と不可能の場所があり、通れる時間も限られているそうです。

他の場所と違い、とても静かで落ち着いた装丁と色合いの場所で、ドアの柄などもシックでした。
真ん中の彫像の持っている3つの王冠はスウェーデンの公式なシンボルで、所々で目にすることができました。
そして↑右の写真。自動ドアなんですが、とても賢い子でした。
友人の一人が介護関係に興味がある子だったんですが、福祉国家スゲー!!! とここで一番興奮していました(笑)

 

市庁舎にある展望台や博物館には時間の都合で行く事はできませんでした。
時間によってはからくりなども見れたそうなので、もしまた行ける機会があればそちら目当てにもう一度市庁舎に行ってみたいです。
あと知らなかったんですが、日本の旅行会社のウェディングプランで 「市庁舎で結婚式 → 黄金の間で記念撮影」 というものもあるそうです。
なんでもあるなぁ…。

スウェーデンっこたちはここに必ず課外学習や見学で訪れるそうです。
そしていつか自分もこの場所に立って、表彰されるような立派な人になろう。
と思う子が多いそうで、日本もそういう意識を若いうちから作らなきゃ! とガイドさんが言われてました。
そして貴方達も頑張ってね! と、無茶ぶりされました。そんなに賢くないです。勘弁してやってください(苦笑)

 

 

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Thanx A Lot.